プーシャン家の日常

つぼマニア兼脉オタクと、医学史中心中国学マニアの生活感なさすぎな日々

古医書覚え書き 小指

2016.12.06 18:50:15

指は、其の数五つ。(中略)其の五 耳を掻くに便なる者、之を小指と謂ふ。又た耳指と云ふ。
〔『解体新書』巻之一、形体名目篇第二〕

 「解体新書は杉田玄白」で(それ以上の知識は無く)終わっていたころ、当該書は漢文にもオランダ語にも精通した巧者が訳したものと漠然と決めてかかっていた。縁あって『重訂解体新書』に目を通したのがもう20年近く前であるが、その時もあまり突っ込んで考えなかった。
 つい先日、見つけたのがこれである。…この説明…。

 「小指」は「季指」とも言った。魯迅が「解剖学筆記」の中で「季指」と記しているが、この言葉が、何の本によって教えられたかを示す手がかりとなり得たと私は思っている。

 閑話休題。この「形体名目」を読んだ考証学者が何を考えたかは想像に難くない気がする。当該書のほかの部分はともかく、この篇については、考証学者のほうが間違いなく上のブツが作れる。それが直接『体雅』の制作理由というわけではないと思うが。

 下は、「Eテレ」の平日朝の番組「0655」月曜恒例の「たなくじ」、10月の4週目あたりにこれを引いた。「大吉」であるらしい。〔文責・きか〕

テーマ:古医書おぼえがき/ コメント(0)/

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