プーシャン家の日常

つぼマニア兼脉オタクと、医学史中心中国学マニアの生活感なさすぎな日々

11月の玉論拝受

2014.11.29 07:49:36

11月7日~8日の道教学会にて、二本の玉論を頂戴しました。
ありがとうございます。

大野裕司先生:
「徳川時代以前の日本易学」呉偉明著、大野裕司訳。
「中国哲学」第41~42合併号所収。
日本人でもよく知らない易学者と易学についての概説、詳細な訳注がありがたい。虎関師錬(1278~1346)が「日本最初の易学大師」と評されており、「五山文学の祖」(千坂ゲン=山+彦峰『五山文学の世界』白帝社)として認識し、あるいは「病儀論」によって主に日本医学史のなかにその名を位置づけていたのみだった筆者はいささか驚いた。虎関師錬ひとりで、一つのシンポジウムが可能であるかも知れない。

佐々木聡先生:
「礼緯含文嘉・精魅篇的辟邪思想与鬼神観」、単著。「復旦学報」2014年5月、№5.
著者近年の白澤研究と『開元占経』研究が出会い、さらに佐野誠子氏による「辟邪を見る眼」を加えて成立した論文と見られる。1980年代初頭、中国文学科に在籍していた筆者は、「志怪」と「伝奇」が時代を追って変化すると教えられたのであるが、こうした「怪異」や「鬼神」に対する考え方も、時代により変化すると明らかになると面白いと感じた。

以上、一読の感想であること、ご容赦。(文責・きか)

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