ご高著拝受。方言と中国文化
『方言と中国文化』(光生館)、吉冨透先生よりお送り頂きました。有難うございます。
今年5月の「留学生新聞」にも論じられていましたが、中国でも方言が衰退傾向にあり、共存させるべきとの意見があがっています。内容は以下の通りです。
緒論
第一章 方言と移民
第二章 方言地理と人文地理
第三章 歴史方言地理の再構と方言区画の再構
第四章 言語の化石と植物栽培の発展史
第五章 地名から見た中国文化
第六章 方言と伝統劇・小説
第七章 方言と民俗
第八章 方言と地方文化の様相
あとがき
方言を支えているのは歴史と文化であることを見据えて記された書で、現代語の語学教員も必読かと思われる。コンパクトな体裁ではあるが、書名や専門用語などに関してほとんど注釈がなく、引用原文があまり示されないため、ちょっとでも専門が違うと典拠に当たり直しつつ解きほぐして読み進めなければならない専門書。「生姜」の振り仮名に「セイキョウ」とあったが、薬としては「ショウキョウ」と呼ぶのが普通なように思う。〔文責・きか〕
この記事にコメントする