プーシャン家の日常

つぼマニア兼脉オタクと、医学史中心中国学マニアの生活感なさすぎな日々

『チ。』の完結、研究or学問は女の脳をしているか

2022.07.18 08:46:58


定点付近のサクラの南側(サクラは左)。右側に生い茂っているのは藤棚で、サクラを侵食しているので今のうちに何とかしたほうよいのに、と昨年秋に書いた。手を入れないと、サクラにもフジにもよくないと思う。今年は7月になって、フジの花房がわずかについた。今年の花期5月は、花が少なかったのも、今回花をつけたのも、天候不順のせいかもしれない。

『チ。』が8巻で完結してしまった。ヨレンタさんの悔しさから目が離せぬまま読み続け、ドゥラカさんは生き残ってくれるのではないかという儚い期待もかなわず、1543年へと続く道を示して終了。途中から、二人の女の子に肩入れしている自分に気づいて驚いた。

…たぶんそれは男女差のみではない。何が差別の基準になるかは時代によっても人によっても違う。一度は差し出した名刺を引っ込めてさも時間を損したと言わんばかりにあいさつもなく踵を返す方とも一定数お目にかかった。そういう方々にとっては、私は研究者でも学者でもないのだろう。社会的な身分によって(?)私ができて興味があって、その方々ができないこと・考えていないことを指摘しても「なかったこと・存在しないもの」にされてしまうのはおかしいと、ずっと思ってきた。普段は顕在化しないそんな憤りを、ヨレンタさんとドゥラカさんが端的に呼び起こすのだと思う。

 そもそも「女脳」「男脳」という境はないだろうから、自分の一部にしかすぎないものを修飾語として用い「女の脳をした学問・研究」と表現することは、間違いであると思う。どんな人にとっても「自分の脳と顔をした学問・研究」ができるのがいい。そしてやはり、自分のすることは「手仕事の顔」をしているようでありたい。その出来が「映える」ものでなかったとしても。〔文責・きか〕


【追記】7月23日。フジが刈られました。

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